このブログではご無沙汰しております。
おひさしぶりの更新です。
もうすぐ日本にシュジュがやってくるんですよね
そんな実感も湧かず、仕事仕事の毎日のりんたろうです
最近ずっと、私が大好きなファンフィクションの翻訳をしていました
大好きなソンミンとギュヒョン、そしてカンインの物語です
いわゆるギュミンというやつ!!
そういえば最近韓国のインターネットでは
「ギュミン」→「チョイ」に変ってるページもちらほらあるみたいですね。
「ギュミン」で検索すると、SS501のギュミン君が引っかかるから紛らわしいからかな?
自分が日本語で読みたいというのが一番だったのですが、
日本のファンのみなさんにも読んでいただきたいと思ったので、
ここで紹介したいと思います。
本当に私が日本語にしたら、感動が半減してるんですけど……
後半に18禁なシーンもあるので、そこはどうしようか迷い中です。
カットするか、カットしないか。
カットすると話がわかんなくなっちゃうかもしれないという懸念もありつつ。
とりあえず、載せられるところから。
全部きれいに書き終わったら、PDFファイルにしてDLできるようにしようと思ってます。
そして末は他のファンフィクも…^^
「Smile,Junky」の次は「僕たちはスーパージュニアです」を予定中♪

おひさしぶりの更新です。
もうすぐ日本にシュジュがやってくるんですよね

そんな実感も湧かず、仕事仕事の毎日のりんたろうです

最近ずっと、私が大好きなファンフィクションの翻訳をしていました

大好きなソンミンとギュヒョン、そしてカンインの物語です

いわゆるギュミンというやつ!!
そういえば最近韓国のインターネットでは
「ギュミン」→「チョイ」に変ってるページもちらほらあるみたいですね。
「ギュミン」で検索すると、SS501のギュミン君が引っかかるから紛らわしいからかな?
自分が日本語で読みたいというのが一番だったのですが、
日本のファンのみなさんにも読んでいただきたいと思ったので、
ここで紹介したいと思います。
本当に私が日本語にしたら、感動が半減してるんですけど……

後半に18禁なシーンもあるので、そこはどうしようか迷い中です。
カットするか、カットしないか。
カットすると話がわかんなくなっちゃうかもしれないという懸念もありつつ。
とりあえず、載せられるところから。
全部きれいに書き終わったら、PDFファイルにしてDLできるようにしようと思ってます。
そして末は他のファンフィクも…^^
「Smile,Junky」の次は「僕たちはスーパージュニアです」を予定中♪


嫌な予感だ。蒸し暑い空気が粘着質にまとわりついて、背筋をじんわりと伝っていく。夏の雨音に似た音が、ドアの向こうから聞こえていた。
――クソッ、手が震える。
震える指は玄関のドアに当たり、神経質な音を立てた。
痙攣する指で、ギュヒョンは番号を押した。何度も間違え、その度に押し直す。苛立たしさに指をトントンと鳴らせば鳴らすほど、ドアは開こうとしなかった。
一度、深呼吸した。苛立たしい息遣いが漏れた。
――01010203
0を押そうとしているのに、しきりに手が引き攣る。クソッ。懐の拳銃を今すぐ取り出して、ドアを撃ってしまいたかった。
――ああ、クソッ!
何度かの空振りの果てにドアが開いた。
ピーッという音を立てて、密閉された空間が換気される。湿っぽい夏の匂いがした。ドアが開いた瞬間、水音が大きさを増した。気持ち悪い予感だ。
ギュヒョンは靴のまま部屋に上がった。ソンミンが嫌がるが、今はそんなことに気を遣う場合ではなかった。ギュヒョンの足は、水音の原因を探した。
バスルーム――。
ドアは開いていた。力なく動くドアの取っ手に、ギュヒョンの口から溜息のような呻き声が漏れる。
サーッ……。
バスルームは水柱が上がっていた。夏の湿気でべたついた蒸し暑い空間。洪水のように溢れる水により異常に高くなった湿度が不快感を煽る。喉元まで上がってくるような不快感にギュヒョンは噛みしめていた口を開けた。
壁にとりつけられたシャワーからは絶えず冷たい水が出続けていて、きっちりと着込んでいるギュヒョンの黒いスーツを濡らした。水を含んだ綿のように身体が押さえつけられて、ギュヒョンは動くことができなかった。
水柱の中に、ソンミンはいた。
真っ白なシャツが水に濡れて、背骨の形まであらわになっていた。手で数えられるくらい枯れてやせ細った背中。肩甲骨が目立っている。ギュヒョンは目を放すことができなかった。濡れたシャツがソンミンの身体を力いっぱいに押さえつけているかのように、ソンミンの背中は身動きが取れなくなっていた。重力に負けた小さくて縮まった 背中。
背中の下には真っ白な両足が無造作に伸びている。
近づくと、生臭い匂いがした。
投げ出された両足の下に刻まれたタイルに沿って、真っ赤な血が流れていた。タイルの隙間を侵食するように鮮やかに光る彼の命。彼の血がシャワーから零れる水と混じって薄まりながら、排水溝に吸い込まれていく。
――俺のジャンキー。排水溝に吸い込まれては呻き声に似た虚弱な息を吐き出す, 可哀相な俺のジャンキー。可憐な俺のジャンキー。イ・ソンミン。
歩くということは本当に大変なことだ。重力に勝ち、さらに摩擦に勝ちながら前に進んでいくというのだから、歩くというのは疲れる。このような状況では余計に。
目もとに生臭い血がついている気がして、ギュヒョンはシャツの袖で拭った。拭っても拭っても崩れる視界に、それがシャワーからとめどなく流れ落ちる水のせいだと思った。
ギュヒョンはソンミンの横に立った。だがソンミンはギュヒョンを見なかった。ギュヒョンはソンミンの横に落ちているカミソリを拾いあげ、洗面器に載せてからシャワーを止めた。それでもソンミンはギュヒョンを見なかった。水に混ざることができなかった血が濃度を濃くして真っ赤にソンミンの白い足の下に流れていく。
止血しなければならなかった。びっしょりと濡れた洋服がソンミンの体に張り付いて離れない。ギュヒョンの端整な眉間に、自然としわが寄った。ギュヒョンはすばやくソンミンのシャツを脱がせて引き裂くと、ソンミンの骨が目立つ手首に巻いた。すぐに真っ赤な血が滲んだ。
玄関のドアを開けたとき、必要以上に戸惑っていたのとは違って、ギュヒョンは迅速に正確に動いた。慣れた状況だからだろう。ギュヒョンはソンミンの腕をすばやく止血して、瞳孔を確認した。真黒な瞳はソンミンがまだ生きているとことを語っていた。ギュヒョンは安堵の溜息を洩らした。
ギュヒョンはソンミンの背中の下に両腕を入れ、彼を抱き起した。びしょ濡れになった身体は異常に重かった。それがソンミンの命の重さのようで、ギュヒョンは干からびた背中を力いっぱい抱きしめた。
「なぜこんなことを……」
かよわいソンミンはやっぱり返事をしなかった。
すぐに止まってしまいそうな弱い呼吸がギュヒョンの耳元を侵食した。
*

ギュヒョンはソンミンをベッドに横たわらせると、ヘッドボードにもたれて煙草に火をつけた。大きく煙を吸い込むと、煙が肺をのさばり回った。息が詰まるほどに苦しい気持ちがふっと吐き出された。自殺を図ったのは病人のようなイ・ソンミンなのに、全身の血が全部なくなってしまったかのように混乱していたのはチョ・ギュヒョンのほうだった。
最悪だ――。
頭を壁に押しつけ、天井を見上げた。幾何学的にあしらわれた天井の柄が細かく崩れて自分に振ってくるような錯覚に、ギュヒョンの瞼が震えた。ゆっくり落ちる睫毛、習慣のように口元から零れる笑みにギュヒョンは自分がすごく疲れていると感じた。
ソンミンはリストカッターだった。このあたりでは有名なやつだ。クズみたいなやつらばかり集まるこのあたりで有名だということは、それほど彼の自殺経歴がすごいということだ。そして自殺経歴がすごいということは、数えきれない自殺未遂にも関わらず、ソンミンは死ねなかったということを意味していた。うんざりすることに、ソンミンは手首を切りながら、死ななかった。いつも失敗した。イ・ソンミンの人生を表すかのように、自殺さえも失敗した。哀れな人生だった。
ソンミンはこのあたりに軒を連ねるホストバーのホストだった。ホストバーと言うと聞こえはいいが、ほとんど風俗店と同じで、ソンミンは店のナンバーワンだった。若い身体を求めて真っ赤な舌を出す鬼のようなおばさん、ときには趣味の悪いオヤジの相手を毎日しながら、ソンミンは汚く粗悪な欲望を小さな体で受け止めなければならなかった。
毎日を平穏に送るには、ソンミンは多くのことを知りすぎていた。だから耐えきれなくなって、毎日手首を切っては、失敗した。
初めて会ったのは視察のついでに店に入ったときだった。金髪の頭の間に、際立って黒曜石のように光る髪を見た。そして下にある綺麗な顔を見た。真黒な瞳が輝いているのを見た。ウサギみたいな下唇と上唇がかみあわさっていかわいらしい音を出すのを聞いた。そして、落ち込んだ後姿を見た。.
考えてみれば、ギュヒョンがあの地獄のような場所からソンミンを救わなければならないと思ったのは当然のことだった。
ソンミンは逃げないように拘束されていた。
どんな仕事をしても失敗したらしい。山登りのような二年間、それをまともにすべて返そうと借金に手をつけた。借金の果ては、俺たちのようなやつらに捕まり、しぼりあげられるということをやつは知らなかったのだろうか。
何しろ売れっ子だったから、店から引き抜くときには少し苦労した。
どこに連れて行かれるかもわからないまま、暗黒の世界から救い出されたソンミンは「俺と一緒に暮らせ」という俺の言葉にうさぎみたいな目をまんまるにした。初めのうちソンミンは、俺のことをあの変態オヤジたちと同類だと思っていたようだ。完全無欠な人が血迷った、と―。ソンミンの深く固い誤解を解くのは、思ったよりも大変だった。
努力した。この捕って食うのもばかばかしいくらいかわいいソンミンと同じベッドで寝ながら、指一本も出さなかった。時々悪夢にうなされるその細い身体に腕枕をしてやるくらいで、本能を抑えなければならなかった。手を伸ばせばたいていのものが手に入る地位にいるチョ・ギュヒョンが、イ・ソンミンを手に入れたくて努力した。ソンミンの好きなココアを淹れて、ピンク色のぬいぐるみを買ってあげた。血も涙もなく冷たいだけのチョ・ギュヒョンが愛という忌々しいものにすっかりやられて、言葉にもするのも恥ずかしいことをした。ただ、彼を安心させるためだけに――。
忍耐は実を結んだ。ギュヒョンとソンミンはキスをするようになった。着実にそ恋愛関係へと進んでいた。はるかに落ち着いたその瞳でギュヒョンは安息に酔い、甘ったるさを味わう。落ち着いたのはイ・ソンミンだった。相変わらずやつれて枯れ枝みたいな身体だったが、それなりにふっくらしはじめていた。血の気がなく青白い顔はぼんやりとよくなりはじめ、唇の端には冷笑の代わりに笑顔が出るようになった。
ところで最近はおかしかった。昔の悪い癖がその小さな頭をしきりにくすぐったのか、その邪悪な手首をそっとしておけなかったのか、ソンミンの指先から悪い癖が蘇り、チョ・ギュヒョンの血を乾かせた。血もない冷血なチョ・ギュヒョンのはずなのに、血が乾くとは――。笑わせる。
ギュヒョンはフィルターまで燃やしてしまった煙草を灰皿へ押しつけた。それと同時に、静かな声と共に小さなソンミンの身体が動いた。薄い瞼に包まれていた瞳が目が音もなく開いた。何度か動いてギュヒョンを探す。ようやくその真黒な黒曜石のような瞳にギュヒョンがひっそりと映った。苦笑が口元に浮かぶ。.
「ごめん…」
自分が罪を犯したことをわかっているようだ。起き上がるや否や言った言葉がそれだ。ギュヒョンは大丈夫だという意味で笑ってソンミンの髪をぐしゃぐしゃに撫でた。大丈夫だ。何もかも大丈夫だから。
「お腹空いただろう? 何か食べるか?」
ギュヒョンは理由を聞かなかった。
なぜ――?
ギュヒョンは、自分がソンミンのために完璧に整えた暮らしに決して不足はないと思っていた。それなのにソンミンは手首を切った。何かはわからないが不足を埋めるために。ギュヒョンの完璧な計画への致命的な打撃だった。理由なんて聞きたくなかった。
どうして――?
原因のわからない不安が身体中にまとわりつく。血がないチョ・ギュヒョンの血がからからに乾く。
ソンミンの細い首がかぶりを振った。真っ青で赤い血管が淡い肌に浮かんだ。あの血管に血が流れていなかった瞬間があったのかと思うと、背中に鳥肌が立つようで、ギュヒョンはそんな気分を追い払おうと身体を揺らして明るく笑った。
「それでも食べないとだめだ」
「……ごめん」
ギュヒョンはその言葉を聞くのが本当に嫌だった。ソンミンの乾いた唇を一日中巡るその言葉は「ごめん」だ。唇に寄り添ったその言葉は「ごめん」。よくしてくれたのに、何も恩返しできなくてごめん。ごめん。ごめん。ごめん。果てしないごめんの行列の前にギュヒョンはくだびれる。この上ないほどに。
何度も説得したあげく、やっとソンミンの承諾を得た。お粥なら食べられるよ。はぐらかすソンミンの言葉にOKサインがおりて、ギュヒョンは腕を捲くった。
部下たちが見たら、身体が縮むほど驚くだろう。ギュヒョンも自分がこんなに料理ができるようになるとは想像もしていなかったのだから。
すぐにお腹を空かせるソンミンが夜中に何か食べたいと言うとき、すぐに作ってあげられるように料理をするようになった。恋は人を変える。時には小宇宙の生成過程のように人を変えるのだ。
初めて作った料理から成功した。かぼちゃのスープだった。夜中に駄々をこねるソンミンのために作った初めての作品に、ソンミンは拍手までしたという。もしかしたらその小さな目尻には感動の涙が浮かんでいたかもしれない。料理本に書いてある通りの正確な分量と作り方で作ったのだから、おいしくないわけがないのだが。とにかくギュヒョンは成功した。 ギュヒョンに「失敗」という単語は存在しなかった。
今日のメニューは牛肉粥だ。卵と牛肉、人参。すべて準備してまな板の上に載せた。軽快な包丁が動きを速める。大好きな人に早く食べさせたいという気持ちで。
――Ring Ring Ring Ring♬
浮かれたように鳴る着信音にギュヒョンの端整な眉間にわずかにしわが寄った。流し台で手をすばやくすすぎ、携帯電話を掴んだ。ギュヒョンの業務上、急な電話が多いので行動は迅速を要する。物差しで測ったように無駄のない動きで、ギュヒョンは電話に出た。

「チョ・ギュヒョン」
紙やすりで削りきったようなハスキーな低音の声。少し沈んだような 声にギュヒョンは眉をしかめた。
「キム・ヨンウン――」
名前を呼ぶと、向こうの荒い息遣いがそのまま伝わってきた。
「ミッション成功だ」
ギュヒョンはわざと音をさせながら携帯電話を閉じた。
ギュヒョンが所属している組織は勢力を拡大しながら、敵対関係にあった組織と同盟を結んだ。同盟を結んだのは参謀であるギュヒョンの働きのおかげだった。狭いソウルで頭をぶつけあい血を流しあって 争うよりも、手を取って共に進んでいくほうが積極的に目標を掴めるというのがギュヒョンの考えだった。
組織が統合されると、ギュヒョンには新しい縄張りが割り当てられた。勢力争いが熾烈な区域だった。銃を使うのはうまいが、生まれつきの高貴さのせいかケンカが下手なギュヒョンに、ボスは統合相手の組織の中で一番の使い手という男をつけてくれた。名前はキム・ヨンウン。コードネームはカンイン。通称・狂犬カンインだ。
正直、チョ・ギュヒョンはキム・ヨンウンが気に入らなかった。生まれた時から湿った暗闇に浸ってきたような男だった。生まれつき、汚れたドブのような人生だった。あの傷ついた手でどれだけの人を殺してきたのか。初めて挨拶を交わしたとき、彼の分厚い手と握手しながらギュヒョンはそんなことを思った。
キム・ヨンウンの後ろにはいつも死の影が伸びていた。彼は一日一日を、人生の最後の日のように生きていた。無計画で、欲しいものにはすぐに手を出し、少しでも腹が立つことがあれば何よりも先に拳が出る。いつもそんなふうに仕事を成し遂げ、それを解決するのがギュヒョンの仕事だった。そんな犬畜生のような男だから、狂犬カンインと言われているのかもしれない。
――薬をやってないだけマシか。
いつの間にかギュヒョンは、カンインを軽蔑の眼で見ていた。昨日、居酒屋の窓を割って切った手に包帯を巻いて、ヨンウンはにやりと笑った。耐えられなかった。死が彼の感性を半分くらい蝕んでいるように、崩れ落ちていくような細い笑みだった。
悪魔以外に存在しないような血の匂いがたちこめる戦場では、キム・ヨンウンのような後先考えずに飛びかかる無計画なやつが勝者だった。守るものがなく、痛みも知らずにナイフを振り回すキム・ヨンウン。他のクズどもの血を吸って生きる悪魔のようなキム・ヨンウン。勝つのが困難だと思われるような戦いでも、キム・ヨンウンはいつも勝って帰ってきた。キム・ヨンウンはいつも勝者だった。
今日も勝ったようだ。報告するキム・ヨンウンの声がまた一歩死に近づいたように陰湿に聞こえた。気分が悪くて、さっさと電話を終えて食卓の上に置いた。料理を再開する準備をする。すると、
「キム・ヨンウン?」
ひっそりと、ソンミンの乾いた肌と床が作り出す奇妙な音が、リビングに響いた。
まだ起きてはいけないのに、かぼそい身体でよろよろと歩いてきたソンミンを見て、ギュヒョンの端整な眉間にしわが寄った。電話の内容を聞いていたのか、ソンミンは相手の名前を聞いてきた。
「大人しくしていろ」
食卓に座らせ、知らないふりをした。血管が目立つソンミンの顔がすごく病弱に見えて、ギュヒョンの心の片隅が疼いた。
ソンミンは首を傾げながら、もう一度聞いてきた。
「キム・ヨンウンと電話していたの?」
「ああ、そうだ。会ったことがあるだろう。こないだ紹介した――」
夕食の席で、キム・ヨンウンを紹介したことがあった。不思議な日だった。イ・ソンミンもキム・ヨンウンもみんなおかしかった。
細かく刻んだ牛肉を鍋に入れて火をつけた。すりつぶされたごはんがふつふつと沸く。そしてギュヒョンがさっと味付けをして振り返ったとき、ソンミンの手には、ギュヒョンの携帯電話が握られていた。ピッピッとボタンを押しながら、ギュヒョンと目が合うとびっくりして蓋を閉める。
「どうかしたのか?」
この世界でギュヒョンを生かしてきた生まれつきの直感だ。不快感と腹黒さが全身を包んだ。ソンミンは首を横に振って、
「なんでもない……」
生まれつきの直感を信じるが、それ以上にイ・ソンミンを信じるから――信じたいから、ギュヒョンは心の中に渦巻いた疑心の芽を踏みつぶした。しかし消しきれない疑惑の芽の痕跡に、心がぎゅっと締めつけられた。








